試練の紀平梨花が覚悟、公式練習で3回転半2度成功

日刊スポーツ によると。

フィギュアスケートの4大陸選手権が7日(同8日)、米アナハイムで開幕する。女子の紀平梨花(16=関大KFSC)は前日5日に負傷した左手薬指が第2関節の亜脱臼と判明。それでも出場を決断し、同地近郊での公式練習では代名詞トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を2度決めた。初出場初優勝へ、今季最大の試練を懸命に乗り越えにいく。

慌ただしい1日を過ごした紀平が、最後に1つの決断を下した。午後3時半、2度目の公式練習を終えると浜田美栄コーチ、日本連盟の小林芳子フィギュア強化部長ら6人と相談の場を持った。午前6時にエックス線で撮影した画像を基に、チームドクターが「左環指指節間関節亜脱臼(ひだりかんししせつかんかんせつあだっきゅう)」と診断。小林部長は「痛みは昨日より軽減されており、本人もできそうということで、総合的に判断して出場を決めました」と発表した。

事態が暗転したのは前日5日の公式練習だった。3回転ルッツ転倒時に氷のくぼみに左手薬指がかかり、紀平は「結構やばい」と漏らした。昨年1月の骨折と同箇所で、患部は青く腫れた。一夜明け、この日の午前練習はエックス線撮影の影響で15分遅れでリンクイン。40分間の午後練習では薬指と小指をテープで固定し「まあ(診断結果が)どっちにしろ痛いのは痛いので、どうにかなれば」とたくましく語った。

スケーターにとって指は、ジャンプ時に拳を作り、体を締めて跳び上がるための重要部位。さらにショートプログラム(SP)、フリーの両方にある「ビールマンスピン」は、右足を頭上に持ち上げて回転中には左手を添え、その後は遠心力に負けないよう両手でブレード(刃)をしっかりとつかむ必要がある。患部を固定する理想型は中指から小指までの3本というが、試行錯誤の末に中指をのぞく2本に決めた。

シニア1年目ながら昨年12月のグランプリ(GP)ファイナルで初優勝を果たし、3月の世界選手権(さいたま市)への試金石となる今大会。今季最大の試練が訪れているが、午後は代名詞のトリプルアクセル(3回転半)を2度成功させ、見守る関係者からは拍手も起きた。不安を表情に出さない16歳は「一応、この状態で何とか(ジャンプ時に体を)締めて、やろうかなと思います。頑張ります!」。難局を打ち破る覚悟を胸に、リンクに立つ。

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