GPファイナル初出場V! 紀平梨花“新女王”誕生の秘密

東スポWeb によると。

待望のニューヒロインが誕生だ。フィギュアスケートのグランプリ(GP)ファイナル最終日、女子ショートプログラム(SP)首位の紀平梨花(16=関大KFSC)はフリーで150・61点をマークし、自己ベストとなる合計233・12点で初出場優勝を果たした。日本勢のGPデビューシーズンVは2005年の浅田真央以来、13年ぶりの快挙。世界に衝撃を与えた新女王はどうやって生まれたのか。その壮絶な「原点」を緊急公開する。

 世界の頂点への船出はミスから始まった。冒頭のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)で回転が足らず、着氷で両手をつくアクシデント。だが、ここからが並の16歳ではなかった。「ミスしたが、切り替えることができた。焦らなかった。緊張も集中に変えられた」(紀平)

 再びトリプルアクセルに挑むと、2回転トーループとの2連続ジャンプにして、見事に決めてみせた。難しい空中姿勢を取り入れた残る5つのジャンプも完璧に着氷。さらには、表現力を示す5項目のうち4つで9点台(10点満点)をマークした。2連覇を狙った平昌五輪金メダルのアリーナ・ザギトワ(16=ロシア)を撃破した新女王は「自分の実力が出せて本当にうれしい。(2022年)北京五輪で優勝という夢がある。それまでは安定した成績が残せるようにしたい」と次の野望を口にした。

 試合後はしみじみと「練習を頑張ってきて良かった」と語ったが、この言葉に16歳の壮絶なスケート人生が凝縮されている。一流アスリートにとって人一倍の練習量は不可欠。ただ、紀平のそれはまさに規格外で、一般人の常識では考えられぬ練習を積んできた。

 大社小学校(兵庫・西宮市)の5、6年時に担任を務めた柴田春香教諭(現・南甲子園小)は幼少時代の紀平をこう振り返る。

「本当にすごい練習量でした。毎日、朝練してから登校。授業を受け、昼休みにまた練習に行って、戻ってくるという生活でした。お母さんは毎日お弁当を2つ作り、学校とリンクを一日2往復していました」

 送り迎えに奔走する母の実香さんだったが「トリプルアクセルの成功率が上がってきました」「今、4回転の練習もしているんですよ」と喜々として、柴田教諭に報告したという。「5年生なのに(浅田)真央ちゃんが跳んでいるジャンプができるなんて!と驚きました。6年生の組み体操では、片足でバランスを取るポーズで体がピタッと止まって全く動かない。すごい体幹でした」(柴田教諭)

 中学に上がると、練習量はさらに増した。修学旅行や体育祭には出られず、卒業式も国際大会のために欠席。後日、校長室で「ミニ卒業式」を行ったという。上ヶ原中学校(兵庫・西宮市)で紀平の学年主任を務めた中村吉次郎教諭は「ただただ、オリンピックに出るという自分の夢を追いかけていました。授業もきちんと真面目に受けていましたが、それ以上にスケートにかける情熱がすごかった」と話した。

 それでも、さすがに当時は女子中学生。「修学旅行や卒業式に出たかったなぁ」と漏らしていたというが、幼少期からすべてをスケートにささげたからこそ今回の快挙があるのは間違いない。「ポスト真央」は22年北京五輪で大輪の花を咲かせる可能性も十分だ。

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