デニス・テンさん殺害の悲しみ深く 殺害現場に絶えない献花の列

産経新聞 によると。

 カザフスタンで7月中旬、刺殺された男子フィギュアスケート選手でソチ五輪銅メダリストのデニス・テンさん(25)の死を悼み、殺害現場には献花やロウソクを立てようと訪れる人たちの列が絶えない。「あなたはわれわれのチャンピオンだった」「(殺害された)木曜日はわれわれにとって暗黒の日だ」とのメッセージが添えられ、若い女性ファンは現場で泣き崩れるのだという。

 地元メディアがテンさんの突然の死に直面した人々の悲しみや喪失感を伝えている。テンさんは7月19日、最大都市アルマトイの中心部で2人組の窃盗犯に遭遇、もみ合いになって刺され、そのまま帰らぬ人となった。2人はすぐに捕まり、もう1人の知人女性も車部品の窃盗に関与したとして当局に拘束された。

 事件は速報で海外に伝えられ、生前に親交のあった浅田真央さんやカナダのパトリック・チャンさんら国内外のスケート選手や著名人から追悼のメッセージが寄せられた。21日の葬儀の日には1万人以上の人々がアルマトイの会場に集まり、別れを惜しんだ。

 25歳で亡くなったテンさんはカザフスタンの国民的英雄だった。2014年ソチ五輪では銅メダルを獲得し、同国フィギュアスケートで初めて表彰台にあがった。その後、世界中を飛び回って、アイスショーや競技大会に出演し、カザフスタンをPR。自国では先頭に立って、子供たちに教え、フィギュアスケートの普及に一役買った。

 自身の先祖のルーツがある韓国で今年2月、行われた平昌五輪に出場した後は、現役生活に一区切りして、音楽活動にも精力的に乗り出したところだった。

 国民的英雄の突然の死に、なおも社会が喪に服している状況だ。地元メディアに、近くに住むある女性は「私たちは今も悲しみとともにあります。私たちの国に多くのことをもたらしてくれた若者を失ったのです。われわれはみな彼のことを誇りに思っています。私は彼の死から毎日のように現場におもむき、涙を流しています」と語った。

 殺害現場には多くの花は添えられているほか、デニスさんの遺影やぬいぐるみ、スケート靴などが手向けられ、ろうそくの火が絶えず灯っている。メッセージにはロシア語や英語、中国語のものまである。

 母親の音楽家、オクサーナさんは「こんなに辛い時にわれわれの悲しみに心情を寄せ、家族に支援を頂いた国内外の方々に感謝しております。どうか誇りある息子の名前と息子の思い出を記憶にとどめておいていただければと存じます」とコメントを出した。

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